TOP>>フロアコーティングの比較検証
フロアコーティングとは、「床を覆い、保護するもの」として、住宅における仕上げ材だった染料やペンキ、ニスが、建築資材の変革と共に、ワックス等へと変貌を重ね、40年程前から急速に需要拡大したアイテムです。
今は、新築を検討中の方は、フロアコーティングもオプションとして欠かせないアイテムとなってきました。
今回はそのフロアコーティングの比較について記載いたします。ぜひ、比較検討されているかたは、この記事をお読みください。
ワックスのように「水性」タイプの「ソフトコーティング」に対して、耐久性を付与した「油性」タイプの「ハードコー ディング」を総称して「フロアコーティング」としております。
ワックスなどのソフトコーティングは、薬品や剥離剤で剥がすことができて、上に重ね塗りもできる、比較的扱いやすい剤料です。
ただし、耐久性で見ると、長期耐久は望めませんので何年か毎に塗り直すなど、定期的なメンテナンスが必要です。
つまり、長い目で見ると、導入は安いですが、ランニングコストが発生するため継続的な費用がかかります。
一方、そのデメリットを補うように長期耐久商材として、おおよそ20年ほど前から樹脂濃度を高くしたフロアマニキュアが台頭いたしました。
現在でも、ウレタンやアクリル等の樹脂を建築資材に合わせて高濃度に配合しながら現状回復可能な高耐久として根強い人気はございます。
ただ、近年の市場ではシートフローリングが流通し始めたことから、内部材の圧縮中性繊維質に対して、水を大量に使用しての剥離作業が非常にリスクが高まったため、上塗りのメンテナンスに切り替わってきている実情も垣間見えます。
ハードコーティングは、「塗布、硬化後は剥離ができない」という最大欠点がございます。
この「剥離ができない」欠点は「床の基材に密着して床の劣化を促す外的因子からの影響を低減する」利点そのものとなります。
イメージとしては、残った食材にラップをかけるように、新車のボディにカーコーティングが標準化されているように、「素材を保護する」アイテムです。
建築資材・家具においても同様に、天然木の座卓やピアノ、住宅設備にも工場の生産ラインの中でハードコーティングは採用されていることからも、床基材を強固に保護するためのコーティングは一般的で身近なものと言えますね。
また「剥がれない」特長から、自然剥離に対しては多くのハードコーティングを供給する施工店では安心の保証制度を設けている企業が多いです。
ハードコーティングに関しては、その仕上がり感、表面硬度をもっての耐久性能、またペット対応商材として、より高グリップ・お粗相対策の取れるもの、抗菌性能等のプラスアルファを付加したもの等、その種類も多岐に選ぶことができ、個々のニーズやご予算に応じたオーダー施工をすることができます。
ハードコーティングも種類によって性能が様々、ということで FSSCOATの主力商品で比較してみました。
もちろん生活の使用頻度によって異なりますが、水平方向の生活ストレスに対して常識的な範囲での使用を前提とした算出値となります。
木質の床材に液剤を塗布して、その膜が硬化したら石材に変わることはありえないため、重い物を落とせば当然一緒にヘコみます。要するに垂直方向へのキズ対策ではございません。
つまりは全く傷がつかないものではないため、長くキレイに使っていただくためには、出し引きの多く、荷重のかかるダイニングチェア等の下にはフェルトを貼っていただいたりラグを敷いていただく事をオススメいたします。
ただ、それはフロアコーティング自体を未実施の場合でも同じ事が言える、と受け取られやすいですが、もし未実施の際はその傷が床基材にダイレクトにつくことを考えるとゾッとしますね。
補足として、現在市場流通しているハードコーティングに関しての多くは、基材への密着をしながらも追随性が高いナノコンポジット技術を採用しているケースが多いため、例えば重い物を落としても、割れたり欠けたりはしにくいと言えます。
光沢(仕上がり)比較
・UVフロアコーティング→超光沢
・シリコンコーティング→高光沢(優しい光沢)
・ガラスコーティング→低光沢(自然な仕上がり)
前述したソフトコーティングは、ワックスを含めてフロアマニキュアも落ち着いたマットな仕上がりが多いです。
ただ、厚く塗れば塗っただけ、クリア層が積層し高いツヤを創出いたしますが、そもそも耐久性能がない物を厚く塗ることで、表層はどんどんもろくなってしまいますし、樹脂はその濃度が限界値を迎えると白く濁って見えたり(白濁現象)、場合によっては割れる(クラック)現象が起きてしまいます。
ハードコーティングでは、一度施工するとその高耐久性能から何度も塗り重ねる必要はございません。
その中でもシリコンコーティングやUVフロアコーティングはワックスを何度も何度も積層させても出ない程の超光沢仕上げとなります。これは当該の有機溶剤系 塗料の主成分の性質でもありますが、厚みのある高耐久クリア層がそれを実現してくれます。
その仕上がったツヤ感から居室の明るさと視覚的な広さの創出もいたします。
ただ、現在のシックなインテリアを規範とするご新築住宅に関しては、そこまでの光沢を望まれるニーズが薄れてきているため、ソフトコーティングのような程よい木目をキレイに見せるツヤ感に人気が集中しております。
そのニーズに応えるのがガラス系の被膜性コーティングです。
全くツヤの無いものがいい、というお声もあり、ハードコーティングにツヤ消し剤を付与して塗布する業者様もおられます。
ただ、元々の高機能塗料に添加剤を加えることで本来のグリップ力が落ちる弊害もあるようですので、ご希望コーティングのサンプルは必ず取り寄せて確認することをオススメいたしますし、販売店様次第では、施工検討物件の端材が入手なれば事前にテストサンプル作成もしてもらえます。
滑り抵抗値0以下で、「つっかかり、転倒しやすい、非常に危険、歩行への精神的不安」という目安になります。
弊社コーティングは人やペットが安全に歩くことができる最適値を試験済です。
フロアコーティングを施工した状態での歩行、駆け出し、急停止や方向転換など、様々な移動において転倒を予防し快適に歩行できる推奨値(JIS A 1454滑り性試験)をクリアしております。
効果を発揮する根拠として、トップコートとコーティング自体の厚みに関わります。
弊社の優床シリーズはウレタンとアクリルの混合樹脂(エマルジョン塗料)で塗厚を出せる下地剤を採用、その上に機能を発揮するトップコートを加えますので通常コーティングよりも高いグリップ力が期待できます。
また、シリコン系のコーティングの主成分に関しては、人口シリコーンの合成樹脂となりますのでその独特なグリップ力は元気に遊びまわる小型犬種のわんちゃんに優しい床を創出します。
他にも施工価格等比較因子は様々あります。 またフロアコーティングの施工業者様は、床の工事以外に水周りの住宅設備へのコーティングや壁紙(クロス)へのコーティング、玄関石材へのコーティング等を提案している業者様がほとんどですので、住居のインテリアを優しく保護できるものも一緒にご相談いただけます。
人生で一番高額なお買い物となる住居に関して、その仕上げと劣化防止を図るフロアコーティング、初期投資としては決して安いお買い物ではないかと思いますが、傷んでからどうしよう、と悩む未来の前に、一度ご相談いただく事をオススメいたします。
コラム更新日:2022年4月5日(火曜日)
フロアコーティングFSSCOAT
専任プランナー:佐藤恭典