TOP>>フローリングの表面を削るサンディングとは?DIY方法と注意点も解説
この記事では、フローリングの表面を削るサンディングの概要を解説します。サンディングをすると、古い床も見違えるようにきれいになります。DIYで失敗しないためには、いくつか注意することがあるのでこの記事で事前にしっかり押さえておきましょう。
長く暮らしていると、傷がついたり、ワックスが剥がれたりして、床が劣化することは避けられません。
しかし、一部の床材はサンディングで表面を削ることで、新築同様の床に生まれ変わらせることが可能です。
サンディングは業者しか行えないと思われがちですが、道具を揃えればDIYも可能なので、費用をかけずに床をきれいにしたい方はチャレンジしてみるのもよいでしょう。
この記事では、サンディングの概要とDIYをする際の注意点を解説します。
サンディングとは、フローリングの表面を削って、新築同様に生まれ変わらせることをいいます。
多くの住宅では、新築時やリフォーム時に施工されることが少なくありません。
最近はフローリングだけでなく、料理店のカウンターやテーブルなどにもサンディングが施されることがあり、日常の手入れだけではきれいにできない場所をきれいにするのに有効な手段です。
サンディングを行うと、次のようなメリットが得られます。
・費用を抑えながらひび割れた床を補修できる
・染みついた汚れをきれいにできる
・ワックスなどの塗りむらをきれいにできる
・新品のような美しさ・明るさを取り戻せる
サンディングは、既存の床を削った上にワックスや塗装を施す工法です。
そのため、床を張り替えるのと違って廃材が出ず、環境にも優しく工期も短くて済む点もポイントです。
以前はフローリングというと無垢材を使ったものが主流でしたが、最近は複合材を使ったフローリングも広く施工されています。
サンディングは、できる床材とできない床材があるので、あらかじめ施工可能かどうかチェックしておきましょう。
無垢フローリングは、天然木の一枚板で作られたフローリングです。
木目が美しく、木のぬくもりも感じられることから、裸足で過ごすことが多い日本人に好まれる床材といわれています。
無垢フローリングは、湿気が多いときは湿気を吸い、乾燥しているときは湿気を放出するため、室内を快適に保つ機能もあります。
一方、湿度によって膨張・収縮・反りが起こりやすく、傷もつきやすいという特徴があります。
水にも弱く、水拭きをした場所がカビてしまうことも珍しくありません。
しかし、厚みのある一枚板なので、サンディングで再生させることが可能です。
浅い傷や表面のカビ・汚れを削って上から塗料を塗れば、新築同様の床によみがえります。
最近は、複合フローリングの家屋も増えています。
複合フローリングは、薄い木材や素材を張り合わせて作った床材で、無垢材よりもコストがかからないのがメリットです。
複合フローリングにもいくつか種類があるので、その特徴も踏まえてサンディングできるか解説します。
挽板(ひきいた)フローリングは、切った木の板を合板(数枚の板材を張り合わせた木材)の表面に貼り合わせた床材です。
見た目は無垢フローリングと変わらないのに、合板に貼りつけることで無垢材の弱点である膨張・収縮・反りの起こりやすさを解消した床材として、とても人気があります。
サンディングの可否は合板の上に貼られた無垢材の厚みによって異なりますが、サンディングしても差し支えない商品も多く、無垢材と変わらないメンテナンスが可能です。
ただし、なかにはサンディングができない挽板フローリングもあるので、DIYを考えているなら事前にサンディング可能かどうか確認しておきましょう。
一般的に次の場合は、サンディングできないとされています。
・表面に貼られている無垢材の厚みが2mm以下
・過去にサンディングしている場合(表面が薄くなっているので、再度サンディングすると合板が出てくるおそれがある)
・経年劣化によって床に高低差1mm以上の凹凸がある
突板(つきいた)フローリングは、合板の表面にシート状に切り出した天然木材を貼り付けた床材です。無垢フローリングや挽板フローリングに比べて安価でありながら、木のぬくもりが感じられることから、新築マンションや注文住宅に多く施工されています。
しかし、無垢フローリングや挽板フローリングに比べて表面の木の厚みが薄いため、サンディングはできません。
万が一サンディングをしてしまった場合、合板がむき出しになってフローリングとして機能しなくなってしまうので注意しましょう。
シートフローリングは合板の表面に、樹脂やオレフィンでできた化粧シートを貼りつけた床材です。安価で、さまざまな色・デザインがあることから、現在最もポピュラーな床材といえます。 シートフローリングは、木材を使っているわけではないので、サンディングできません。サンディングした場合、フローリングとしての機能が失われてしまいます。 シートフローリングをきれいにしたい場合は、張り替えが必要です。
サンディングというと、業者が専用の工具を使って、大掛かりに行うものというイメージがありますが、道具を揃えれば自分でも行えます。以下では、必要な道具や手順と注意点を解説します。
サンディングに必要な道具は次のとおりです。
・サンドペーパー(粗目から細目まで数種類用意する)
・サンドブロック(あて木)
・サンダー(研磨専用の電動工具)
・コーティング材
・ハケ
これらの道具はホームセンターなどで購入できます。
サンディングの手順は以下のとおりです。
1.床表面のゴミやホコリを取り除く
2.粗目のサンドペーパーをサンドブロックに巻きつけて、表面を削る(狭い範囲の場合)
サンダーに粗目のサンドペーパーをセットし、表面を削る(広い範囲)3.粗目で表面を削り終わったら、表面の削りかすを取り除いてから中目のサンドペーパーで削る
4.削りかすを取り除いてから、中~細目(#240~320番手)のサンドペーパーで削る
5.掃除機で表面の削りかすを取り除き、水拭きする
6.ウレタン塗料やオイル塗料で塗装する
DIYでサンディングする際は、一緒に暮らす家族の動線を考えながら行いましょう。範囲が広くなればなるほど時間がかかるので、余裕をもって進めることが重要です。焦って行うと、削り過ぎたり仕上がりが汚くなったりします。
サンディング中に出る削りかすを吸い込まないように、マスクも着用しましょう。
サンダーのなかには削りかすが舞い散らないように吸塵機能を搭載したものもあるので、そちらを活用するのもおすすめです。
無垢フローリングや挽板フローリングであれば、汚れやくすみが気になった場合でもサンディングできれいな状態に生まれ変わらせることが可能です。しかしサンディングには費用も時間もかかります。また、ポピュラーなシートフローリングや突板フローリングはサンディングできません。「もっと手間と費用を抑えながら床をきれいにしたい」「シートフローリングや突板フローリングをきれいに保ちたい」 という方には、フロアコーティングがおすすめです。
コーティング剤で床全体をコーティングすれば、傷や汚れが付きにくくなります。コーティング材にもよりますが、数年から数十年はコーティングが持続するため、頻繁な塗り直しも不要です。 フロアコーティングを検討している方は、ぜひフロアコーティング専門店「FSSCOAT」までお問い合わせください。お客様のライフスタイルに合わせて、最適なコーティングを専任のプランナーが提案させていただきます。
コラム更新日:2024年1月26日(金曜日)
フロアコーティングFSSCOAT
専任プランナー:佐藤恭典